アクセシビリティテスターがもちゃんの1日

Webアクセシビリティ

この記事は、アクセシビリティテスターって結局なに?と思う人に向けた記事です。
アクセシビリティテスターの一人であるがもちゃんの働き方を例に紹介していきます。

この記事を読めば、アクセシビリティテスターの働き方がちょっとわかるようになるかもしれません。

とある日のスケジュール

ざっくりしたスケジュール表。
10時に出社・チャット確認、10時半に朝のミーティング、11時半に急ぎの仕事、12時半に休憩、13時半に午後のミーティングorまとまった作業時間、16時半にスーパーテストタイム、19時に退勤

朝10時くらいに出勤

自分の生活リズムに合わせてだいたい10時くらいに出勤をします。
出勤といっても、フルリモートなのでPCを開いて打刻をするだけです。

ただ、奇跡的に早起きができた時や午後に用事があって早めに退勤したい時には朝早くから仕事をすることもできます。
自由度が高いからこそ、他のメンバーとはカレンダーなどを使って情報共有をすることが大切になっています。

出勤後はチャットの確認

出勤後はまず社内チャットとメールの確認をします。
出社しない分、チャットでのコミュニケーションは重要です。

社内チャットでは社員向けのアンケート依頼や研修の案内など重要な情報もあるので朝以降もよく確認をしておきます。

朝のミーティングで共有や相談ができる

10時以降は部の定例ミーティングがあります。
アクセシビリティ部にはアクセシビリティを冠するテスター、エンジニア、スペシャリストが所属しています。テスターといってもテスターのみで話し合うばかりではありません。

朝のミーティングは情報共有がメインで、だいたい30分程度、週一のものから毎朝のものまで様々です。ミーティングであれば、チャットでは説明が長くなりそうなこともシュッと連絡や相談ができます。

「毎日会議があるの!?」とびっくりする方もいるかもしれませんが、どのメンバーも30分を有意義な時間にするために事前準備をしっかりしているので、会議が意味もなくだらだら続いてしまうということはありません。

朝のミーティング後は急ぎの仕事をこなす

ミーティング後、お腹が空くまで仕事をしています。

午前中は急ぎの仕事、例えば他部署から依頼されたアクセシビリティ試験や、午後のミーティングの準備など優先順位の高い仕事をしています。

もしくは、ミーティングなどで気付いた課題から社内ドキュメントを更新したり、短い時間でできる仕事をこなしています。

以下は例です。これら全てを毎日行なっているわけではなく、その日の優先順位を自分で判断し、いくつかを取り組んでいます。

  • 他部署から依頼されたアクセシビリティ試験
  • ミーティング準備
  • コードのPR(プルリクエスト)の作成・修正
  • 社内研修の準備社内ドキュメント作成・更新
    • 試験フロー
    • 試験方法
    • 試験の記録方法
    • 自動テストに関わる手順
    • その他、アクセシビリティに関わる資料

休憩は自由なタイミングで取る

所定の昼休みは12時〜13時ですが、12時半〜13時半など若干遅めに昼ごはんを食べることが多いです。

忙しくて昼休みが取れない時にはそれ以降に休憩を取ることもあります。

ちなみに、昼に限らず休憩時間は自由に(もちろん業務に支障が出ないように)取ることができます。
例えば、午後に通院が必要であれば、昼休憩とは別に休憩を挟むことができますし、体調が悪くて横になりたいという時にも休憩を取ることができます。

もしもミーティングが入っていれば、事前にミーティング時間を調整し、メンバーに連絡しておけば問題ありません。

午後はミーティングorまとまった作業時間

午後にミーティングがいくつかある日が多いです。30分〜1時間程度のミーティングが1〜3つほどある日もありますが、毎日ではありません。

ミーティングの種類の例は以下の通りです。

  • 資料や提案などのブラッシュアップを目的としたレビュー会
  • 部の目標達成に向けた話し合い
  • テスターチームでの課題共有や改善案検討、認識合わせ
  • 上司との1on1
  • 他チームとの話し合いやデザインのレビュー
  • 新しいメンバーへのオンボーディング

ミーティングが無ければ、まとまった時間で以下のような仕事をしています。

  • 社外広報記事の作成
  • 社外公開ガイドライン作成・更新
  • 登壇スライドの作成
  • 面談・面接の準備

アクセシビリティテスターもアクセシビリティの専門家としてガイドラインの作成やイベント登壇をする機会が多くあります。

そして他の社員と同じく、アクセシビリティを一緒に頑張るメンバーを増やすため広報や採用の業務に携わっています。

夕方、スーパーテストタイム

ミーティングを終えて自分を止める人はほぼいません。無双状態です。ここから気が済むまで試験をします。
(丁寧に表現するのであれば、「集中して試験をしています」という意味です)

当社の製品は、製品の中に数十もの機能(=プロダクト)が存在し、プロダクトによってページ数は大きく異なります。

テスターは実際にページを見ながらウェブアクセシビリティ簡易チェックリストをもとに試験を行い、結果の詳細な記録をしています。

現状、数あるプロダクトを網羅的に試験するために、定期的なアクセシビリティ試験(モニタリング)を実施しています。

従来のやり方は、1プロダクトの全ページを試験してから次のプロダクトへ…という方法でした。数十あるプロダクトを試験し終えるまでに時間がかかりすぎることが課題でした。
時間がかかるということは、製品全体のアクセシビリティを把握することが遅くなり、根本的な課題解決に繋がりにくいということです。

従来のアクセシビリティ試験方法の図。
プロダクトAからB、Cへと、全ページを試験し終えてから次のプロダクトへ進む流れを示している。
テスター全員で1プロダクトずつ対応するため、数十のプロダクトがある場合、後半のプロダクトは試験までに長い時間がかかることを示している。

今のモニタリングは数あるプロダクト全てを並行して観測することを優先し、1プロダクトあたり数ページをランダムで選出して試験を行っています。

モニタリング1回につき、テスターは1週間に2プロダクトのペースで試験を実施し、数ヶ月かけて全プロダクトを試験します。
このモニタリングを繰り返すことで製品全体のアクセシビリティの状態をデータ化しています。

試験で見つけた課題は丁寧に記録して部に共有することで、アクセシビリティエンジニアやアクセシビリティ部以外のエンジニアによって改善されます。

自動テストでは改善箇所を継続的に観測できるようコードを書いています。

現在の試験方法の概要図。テスターが複数プロダクトを定期的にモニタリングし、結果をデータとして蓄積。エンジニアによる改善と自動テストで継続的に観測する流れを示している。

テスト業務はテスターのメイン業務であり、テスト環境の準備や記録、データの可視化も含めてテスターが最も比重を置いている時間です。

夜はほどほどに

夕方から始まるテストもノリに乗ってきますが、8時間勤務をこなしてキリが良くなったら仕事を切り上げます。

まとめ:アクセシビリティテスターの未来はアクセシビリティテスターが決める

アクセシビリティテスターと聞くとずっとアクセシビリティ試験をしているという印象をもたれるかもしれません。それは半分合っていて、半分違います。

アクセシビリティテスターというポジションは日々進化しています。これまでも、より多くの人が使える製品を目指して、テストの方法や手順、方針をアップデートしてきました。最近は試験結果のデータ分析や、自動テストなど多くの新しいことにチャレンジしています。

他にも、前述した通りアクセシビリティの専門家として社内や社外への啓蒙のほか、広報、採用活動、ガイドラインの作成などにも取り組んでいます。

当社のアクセシビリティテスターというポジションは2022年から生まれ、まだまだ発展途上です。社会ではまだまだ知名度が低い職種かもしれません。
アクセシビリティテスターは障害の有無に関わらず、アクセシビリティの知識と熱意をもつすべての人がなれる仕事です。

アクセシビリティテスターが今後どれだけ大きく活躍できるかは、私たちと、これから生まれるアクセシビリティテスター次第です。

私たちと一緒にアクセシビリティとアクセシビリティテスターを当たり前にしていきましょう!

タイトルとURLをコピーしました